フェムテックとは、Female(女性)とTechnology(技術)からなる造語で、女性特有の健康課題の解決につながる製品やサービスのことです。
フェムテックの一例として「オンラインコミュニケーションアプリを活用した健康状態・不妊に対する健康医療相談サポートや卵子凍結サービス」「過去のデータにもとづきPMS(月経前症候群)を予測するアプリ」「不妊の可能性を自宅で簡易的にチェックするための検査キット」「日々の体調管理をサポートするアプリ」「生理用カップ・吸水ショーツ・マッサージ・ケア用品」などが挙げられます。
月経・PMSや妊娠・出産、更年期など、女性特有のライフイベントや健康課題に悩んでいるものの、相談しづらかったり正しい知識を有していなかったりすることで、働きづらさや暮らしづらさを我慢しながら過ごす女性は少なくありません。
実際に、2019年3月に公表された経済産業省の「健康経営における女性の健康の取り組みについて」によると「女性特有の健康課題や女性に多く現れる症状によって、職場で困った経験がある」と答えた女性は約5割にも上ることがわかりました。
なおフェムテックは日本では最近になって目にするようになった産業ですが、女性のウェルビーイング実現に寄与するものとして世界で多くのサービスや製品が生み出され、日本国内でも大規模展示会が開かれるなど市場として注目されています。
また、経済産業省は、2021年に「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」を立ち上げ、働く女性が能力を最大限発揮し、いきいきと活躍することを目的とする事業について、経費の一部を補助する事業を行っています。具体的な採択対象となる事業例としては、希望するライフプランの実現に向けた女性の健康に関する理解促進事業や女性の健康やライフイベント(妊娠・出産)に伴う悩みや不安に関する相談事業などが挙げられます。
【参照】
女性が申請できる生理休暇を詳しく解説。生理休暇の取得状況と給与の扱いや、生理休暇を推奨する企業のメリットのほか、生理休暇を導入する際のポイントや注意点を紹介します。
女性活躍推進やフェムテックという言葉は耳にしたことがあっても、いまいちその意義が理解しきれない、あるいは何から取り組むべきか悩んでいるというマネジメント層は多いでしょう。ホルモンの波にさらされながら頑張る女性たちに、企業はどのようなサポートをすればいいのでしょうか。一般社団法人日本フェムテック協会で代表理事を務める山田奈央子さんに、基本的な考え方や施策を導入する手順について、分かりやすくご説明いただきました。
女性活躍推進法の概要や施行背景、改正内容のほか、企業がやるべきことについて解説。えるぼし認定を受けるメリットなど、健康経営に役立つ情報も紹介します。