在籍出向

読み:ざいせきしゅっこう

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出向とは、出向元企業との関係性を保ちながら出向先企業との間で新たな雇用契約を結び、出向先企業で一定期間継続して勤務することをいい、サービスとしては主に「在籍出向」と「転籍出向」の2種類があります。そのうち「在籍出向」とは、労働者が出向元企業と出向先企業の両方と雇用契約を結ぶ通常の出向形態を指します。

一般的には、勤務に関わる事項(労働時間や休日など)は出向先の規定が適用され、身分にかかわる事項(定年や退職、解雇など)は出向元の規定が適用される傾向にあります。出向中の労働条件については「出向元企業」「出向先企業」「労働者」の三者間での話し合いによって明確にしておくことが重要です。

近年は、不況などにより人手が余剰となった企業が雇用を維持するために、人手不足の企業へ自社労働者を在籍出向させるケースが多いようです。出向元企業としては、雇用関係を維持しながら、労働者に他の業務を経験してもらうことで、労働意欲の維持・向上や能力開発につながることが期待できます。出向先企業にとっては、即戦力となる人材を確保することができ、労働者にとっても雇用が維持されるというメリットがあります。

なお、労働契約法では、「出向の命令に業務上の必要性がない」「対象労働者の選定が合理的でない」といった場合、その権利を濫用したものとされ、出向命令が無効になるとされています。実際に、出向命令の妥当性が争われ、無効となった裁判例もあります。

出向を実施する際には、必要性や合理性を十分に判断したうえで労働者に打診する必要があります。

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