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サマータイム制
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サマータイム制
読み:さまーたいむせい
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サマータイム制(Daylight Saving Time)は、日照時間の長い時期の昼間を有効活用するため、国の時刻を標準より1時間早める制度です。
はじめはイギリスなどの欧米諸国で導入され、現在では北半球の多くの国がサマータイム制を実施しています。この制度では、春に時計を1時間早め、秋に元の時間に戻します。サマータイム中の17時は標準時の18時であり、まだ明るい時間帯の1時間分を活用できる点がメリットです。
ほかにもサマータイム制の大きなメリットとしては、エネルギー消費の削減が挙げられます。日中の自然光をできるだけ長く活かせば夜間の照明使用時間の減少につながります。その結果、発電所の燃料の消費や温室効果ガスの排出の減少など、環境負荷の軽減が期待できるわけです。他方、夕方の明るい時間が延びることで、余暇活動や商業活動は活発化し、小売業や観光業などへの経済効果が生まれる点もメリットでしょう。
しかし、サマータイムによって時間を変更することでコンピュータープログラムの変更や、航空・鉄道等のダイヤ変更、交通信号機の調整などの手間やコストが増えるのも事実です。また、日本においては2003年に滋賀県で行われたサマータイム試行実験で参加者の約4割が「労働時間が増加した」と回答し、過重労働につながる懸念も指摘されています。サマータイム制は戦後にGHQの指令で一時的に導入されたものの、過重労働や慣習の変更を好まない人々の反対などを理由として廃止となりました。サマータイム制の実施に関しては、各国で異なる状況があり、その効果や影響を多面的に検討することが求められます。
【参照】
環境省・経済産業省「サマータイムについて」|環境省・経済産業省(2007年12月)
https://www.env.go.jp/council/06earth/y060-70/mat01.pdf
<監修者>
丁海煌(ちょん・へふぁん)/1988年4月3日生まれ。弁護士/弁護士法人オルビス所属/弁護士登録後、一般民事事件、家事事件、刑事事件等の多種多様な訴訟業務に携わる。2020年からは韓国ソウルの大手ローファームにて、日韓企業間のM&Aや契約書諮問、人事労務に携わり、2022年2月に日本帰国。現在、韓国での知見を活かし、日本企業の韓国進出や韓国企業の日本進出のリーガルサポートや、企業の人事労務問題などを手掛けている。
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