医療DX

医療DXとは、保健・医療・介護分野におけるデータを、デジタル技術の活用によって管理し、より質の高い医療やケアを受けられるようにする取り組みです。世界に先駆けて少子高齢化が進む日本において、切れ目のない良質な医療の提供や、現場の業務効率化は非常に重要な課題といえます。厚生労働省は、医療DXの具体的な施策として、以下の3本の柱による取り組みを推進しています。

全国医療情報プラットフォームの創設：マイナンバーカードを健康保険証として利用するオンライン資格確認を基盤にして、予防接種や処方箋、電子カルテなどの医療情報を医療機関で共有する仕組みを構築する。
電子カルテ情報の標準化など：電子カルテの情報を国として標準規格化し、異なる医療機関間における情報共有を円滑にする。
診療報酬改定DX：2年に1度行われる診療報酬改定において、国が診療報酬などの計算システムを開発・提供することで、各医療機関のシステム改修の負荷を解消する。

医療DXを通して、医療・介護の質の向上だけでなく、新型コロナウイルスのような感染症による危機に迅速に対応できる情報基盤の整備が進められています。また、医療情報の適切な利活用で創薬や治療法開発を加速させ、産業振興や業務効率化、人材活用の促進が期待されています。