仕事と介護の両立は必須の時代?企業と従業員がとるべき対策を紹介
超高齢社会の日本において、介護と仕事の両立はすべての人に起こりうる問題です。現時点では社内に介護者となっている従業員(社員)がいない場合であっても、いつかは介護と仕事の両立に悩む人が出てくる可能性は高いといえます。
本記事では、仕事と介護の両立の現状や課題、企業と従業員がとるべき対策などを詳しく紹介。仕事と介護の両立を助ける国の取り組みや、両立支援制度・介護保険サービスについても解説します。
目次[非表示]
- 1.ビジネスケアラー増加に伴う社会問題
- 2.仕事と介護の両立をしている人の実態
- 2.1.全国の介護者数
- 2.2.仕事と介護を両立している人の割合
- 2.3.介護をする人の世代
- 2.4.介護による離職者数
- 2.5.ビジネスケアラーの数の見通し
- 3.ビジネスケアラー増加に伴う企業の問題
- 4.仕事と介護の両立支援に関する国の企業向けガイドライン
- 4.1.STEP1:経営層がコミットメントする
- 4.2.STEP2:実態を把握して対応策を検討する
- 4.3.STEP3:従業員に向けて情報発信を行う
- 4.4.在宅介護の負担が大きい
- 4.5.介護と育児のダブルケアに追われる
- 4.6.介護で取得できる休業や休暇の存在を知らない
- 5.仕事と介護の両立を助ける国の取り組み
- 5.1.介護休業制度
- 5.2.介護休暇制度
- 5.3.介護離職を予防するための両立支援対応モデル
- 6.両立支援制度・介護保険サービス等の利用を促す
- 7.育児・介護休業法改正案により、仕事と介護の両立支援制度が強化
- 7.1.介護の両立支援制度を利用しやすい雇用環境の整備
- 7.2.従業員に対する個別の周知・意向確認の措置
- 7.3.介護に直面する前の段階での情報提供
- 7.4.テレワークの推進
- 7.5.労使協定の対象範囲の変更
- 8.企業による仕事と介護の両立推進の事例
- 9.ビジネスケアラーの両立支援は、企業の喫緊の課題
ビジネスケアラー増加に伴う社会問題
仕事(ビジネス)をしながら介護(ケア)をする人を「ビジネスケアラー」といいます。ビジネスケアラーは、共働き世帯や独身者の増加、超高齢社会などを背景として増加傾向にあり、周囲に頼れる人がいないといった理由で介護負担に悩んでいる人がいることも社会的課題となっています。
介護による精神的・肉体的負担は重く、介護が長引くにつれて「仕事も介護も中途半端で、周りに迷惑をかけている」と自分を追い詰めたり、体力の限界を感じたりして離職を選ぶ人は少なくありません。
「介護をやめる選択肢がない以上、仕事をやめるしかない」。介護離職は、そのように思いつめた末の選択であるともいえます。
しかし、介護離職をしたとしても、「収入が減って生活が苦しくなる」「社会とのつながりが減って孤独を感じやすくなる」など、新たな問題が生じてますます疲弊するケースもあります。
仕事と介護の両立をしている人の実態
続いては、全国の介護者の実態を、データとともに紹介します。全国の介護者数や仕事と介護を両立している人の割合、介護による離職者数など、仕事と介護の両立の課題を具体的に見ていきましょう。
全国の介護者数
総務省統計局の「令和4年就業構造基本調査」によれば、全国で介護に携わる人の数は約629万人でした。その数は年々増加しており、調査時点の10年前となる2012年に比べると、約71万人もの増加となっています。
【参照】総務省「令和4年就業構造基本調査結果の要約」|総務省(2023年7月) https://www.stat.go.jp/data/shugyou/2022/pdf/kyouyaku.pdf
仕事と介護を両立している人の割合
介護をしている約629万人のうち、仕事を継続している人は約365万人でした。介護をしている人の半数以上が仕事を続けながら介護をしているビジネスケアラーであることがわかります。
介護をする人の世代
仕事と介護を両立する人を世代別に見ると、50~54歳が男女ともに最も多く、次いで45~49歳となっています。50~54歳の世代では、男性の88.5%、女性の71.8%が仕事と介護を両立させていました。 この世代は、管理職として部下やチームを率いている人や、専門的な技能と知見を持つスペシャリストとして活躍している人が多い現役世代です。企業で重要な役割を担っている人が、介護においても中心的存在を果たしていることが見てとれます。
【参照】総務省統計局「令和4年就業構造基本調査」|総務省統計局(2023年7月) https://www.stat.go.jp/data/shugyou/2022/pdf/kgaiyou.pdf
介護による離職者数
仕事と介護を両立する人のうち、介護を理由として離職する人の割合も増加傾向にあります。 「令和4年就業構造基本調査」によれば、調査時点の直近1年間で介護等を理由に離職した人は約11万人に上り、そのうち女性が約8万人を占めました。
ビジネスケアラーの数の見通し
2024年3月に経済産業省が公表した「経済産業省における介護分野の取組について」によれば、2030年には家族を介護する人のうち、約4割(約318万人)がビジネスケアラーになる見込みです。 ビジネスケアラーのほとんどは、1日のうち約2時間を介護に費やしており、ビジネスケアラーが増えるということは、自由時間である可処分時間を削って仕事と介護中心の生活をする人が増えることを意味しています。
【参照】経済産業省「経済産業省における介護分野の取組について」|経済産業省(2024年3月) https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001221559.pdf
ビジネスケアラー増加に伴う企業の問題
企業にとっても、介護離職者が増えることは大きな問題です。少子高齢化で労働力人口が減少する日本において、介護離職者の増加は優れた働き手の枯渇を意味するからです。
特に、介護と仕事の両立を余儀なくされる世代は、年齢的に組織の中核を担う存在であることが多く、企業の生産性や業績に与えるダメージは計り知れません。新たな人材の採用・教育にかかるコストも重い課題となります。
経済産業省は、ビジネスケアラー発生による経済損失額を、2030年時点で約9兆円に迫ると推計しています。
仕事と介護の両立支援に関する国の企業向けガイドライン
ビジネスケアラーの増加による深刻な経済損失の予想を受けて、政府は「仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドライン」を策定しました。同ガイドラインは、経営上の優先順位が低くなりがちな両立支援の問題に対して、経営層が取り組むべきことをまとめたものです。
企業に求められる具体的なステップは、下記の3つです。
STEP1:経営層がコミットメントする
仕事と介護の両立支援においては、経営層のコミットが重要といえます。まずは、経営者自身が介護について知ることが大切です。行政機関やメディアなどから発信される情報などから、介護が発生することで従業員がどのような状態になるのかを学ぶ必要があります。その上で、自社に及ぼす影響について具体的に整理しましょう。
さらに、仕事と介護の両立支援に取り組む方針を示し、自分の言葉で両立支援施策を実行する際のポリシーを発信することが必要です。それによって、介護の状況を職場で共有しやすい雰囲気が醸成され、各部署においても従業員をフォローしやすくなります。
同時に、経営者から担当役員、担当者を指名し、全社的に取り組みを推進するための体制を整備することが重要です。
STEP2:実態を把握して対応策を検討する
両立支援を推進する組織の土台ができたら、組織の実態を把握し、取り組みを推進するための環境整備と指標の設定を行います。
現状の組織において仕事と介護を両立している人の実態については、アンケートや面談の機会を設けるなどして、業務への影響やリスクを把握しましょう。
続いて、介護を担う従業員が仕事でも活躍できるように、働き方や配置などの人材戦略を具体的に設計します。介護を理由に、キャリアを断念しなくても良い人事制度を整えることも必要です。
また、両立支援の取り組みの有効性を測り、必要に応じて改善するため、経過を確認できる指標も忘れずに設定してください。定量的に計測可能な指標を設けることで、経営層を中心にPDCAを回していく意識をすることが重要です。
STEP3:従業員に向けて情報発信を行う
企業から従業員に向けて、介護と仕事の両立に役立つ情報を積極的に提供することも重要です。例えば、介護保険制度や育児・介護休業法、地域包括支援センターなどの公的窓口について案内することで、従業員が一人で介護を抱えて追い込まれるのを防げる可能性もあります。
また、仕事と介護を両立するには周囲の理解が必須であるため、全社員向けに研修を実施し、リテラシーの向上を図りましょう。
自社で講師を招くなどの方法が難しい場合は、行政や民間企業が提供しているオンライン研修の導入を検討することも選択肢のひとつとなります。情報発信をする際は、社内で困ったときに相談できる担当者も明示して、休職や退職の芽を未然に摘むことが大切です。
【参照】経済産業省「仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドライン」|経済産業省(2024年3月)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kaigo/main_20240326.pdf
仕事と介護の両立における課題
仕事と介護の両立を図る際には、具体的にどのようなことが課題になるのでしょうか。ここでは、仕事と介護の両立における問題を3つ紹介します。
在宅介護の負担が大きい
在宅介護における心身両面への負担が大きいことは、誰しもが抱える課題です。
仕事と介護を両立するには、介護者の手が足りないところをプロの手で補ってくれる介護保険サービスや、育児・介護休業法で規定されている各種制度の利用が欠かせません。
しかし、利用できる介護保険サービスの種類や時間は要介護者の要介護(要支援)認定区分によって決まるため、必ずしも介護者の希望に沿った介護サービスを受けられるわけではないことに注意が必要です。
例えば、「仕事がある平日は毎日デイサービスに行ってほしい」と思っても、要介護認定が1~2であれば週に3~4日の利用が目安となります。実際に理想的な対応を行うことは難しく、一人で介護の悩みを抱え込むケースは少なくありません。
介護と育児のダブルケアに追われる
「ダブルケア」の問題も大きな課題となっています。ダブルケアとは、親などの介護のためのケアと育児のケアを同時並行的に行うことです。
晩婚化や、女性の社会進出に伴う出産年齢の上昇によって、親の介護を担う世代に小さな子供がいるケースは増えてきました。しかし、介護の必要性は、時として突発的に起こるため、何の事前準備もないままダブルケアに突入してしまうケースもありえます。
介護で取得できる休業や休暇の存在を知らない
介護が必要なときに申請できる休業や休暇を活用しない人が多いことも、社会的な課題となっています。東京商工リサーチの調査によれば、介護休業や介護休暇を利用しないまま離職した人がいる企業は5割超(54.5%)に上りました。
本来であれば、介護休業と介護休暇を活用すれば、介護の内容に応じてフレキシブルに休みを取得でき、仕事との両立はしやすくなるはずです。
しかし、前述した調査結果からは、多くの介護離職者が自身の持つ権利を行使せずに退職していることが見てとれます。
【参照】株式会社東京商工リサーチ「介護離職、発生企業の5割超で支援制度を利用せず 「休暇がとりにくい」が15%、 支援制度の定着が急務」|株式会社東京商工リサーチ(2023年10月)
https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1198090_1527.html
【おすすめ参考記事】
仕事と介護の両立を助ける国の取り組み
国は、仕事と家族の介護を両立できる社会の実現に向け、各種制度の整備と周知を進めています。ここでは、介護と仕事の両立を目指す従業員に向けて、企業が活用すべき代表的な制度や施策を見ていきましょう。
介護休業制度
介護休業制度は、要介護状態の家族のサポートをするために、数週間や数ヵ月といった長期休暇を申請・取得できる制度です。育児・介護休業法の改正により、2024年からは入社半年未満の有期雇用労働者も条件次第によっては取得可能です。なお、従業員が労使協定を締結している場合、勤続1年未満の従業員は介護休業の対象から除外されることもあります。
【参照】厚生労働省「そのときのために、知っておこう。介護休業制度」|厚生労働省(2024年1月)
https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000833742.pdf
介護休暇制度
介護休暇制度とは、家族が2週間以上の常時介護を必要とする状態にあるとき、介護を行う労働者が短期の休みを取得できる制度です。1日、半日といった単位で取得できるため、通院や手続きのサポート、ケアマネージャーとの打ち合わせなど、短時間で済む介護が必要なときに活用できます。
介護離職を予防するための両立支援対応モデル
企業に向けて厚生労働省が作成した、従業員の介護離職を防ぐための「企業における仕事と介護の両立支援実践マニュアル」を参考に、支援策を推進することも有効です。同マニュアルでは、企業が取り組むべき事項として下記の5つを挙げています。
<従業員の介護離職を防ぐために企業が取り組むべき事項>
- 従業員の仕事と介護の両立に関する実態把握
- 制度設計・見直し
- 介護に直面する前の従業員への支援
- 介護に直面した従業員への支援
- 働き方改革
【参照】厚生労働省「企業における仕事と介護の両立支援実践マニュアル 介護離職を予防するための仕事と介護の両立支援対応モデル」|厚生労働省(2016年3月)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000119918.pdf
両立支援制度・介護保険サービス等の利用を促す
介護をしながら働き続けるためには、ビジネスケアラーをサポートする両立支援制度や介護保険サービスを可能な限り利用し、業務負担を減らしたり、自分の時間を作ったりすることが大切です。
従業員が利用できる両立支援制度のうち、育児・介護休業法で定められている制度と、会社独自で設けられる支援制度の例は下記のとおりです。
<育児・介護休業法における介護制度の例>
- 介護休業制度
- 介護休暇制度
- 短時間勤務制度
- フレックスタイム制度
- 時差出勤制度
- 所定外労働の制限
- 法定時間外労働の制限
- 深夜業の制限
- 転勤に対する配慮
<仕事と介護の両立支援における企業制度の例>
- 休日勤務の制限制度
- 半日単位の休暇制度
- 時間単位の休暇制度
- 失効年次有給休暇の積立による休暇制度
- テレワークやサテライトオフィスの利用
- 在宅勤務制度
- 遅刻、早退または中抜け
- 長時間労働の抑制や年次有給休暇の取得促進など、働き方、休み方の職場環境の改善
介護の認定を受けた場合に利用できる介護保険サービスや、介護保険外のサービスは下記のとおりです。
<介護保険サービス>
- 訪問介護、訪問入浴介護、 訪問看護、訪問リハビリテーション
- 居宅療養管理指導
- 定期巡回
- 随時対応型訪問介護看護
- 通所介護
- 通所リハビリテーション
- 小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護
- 短期入所生活介護、短期入所療養介護
- 介護老人福祉施設などの施設への入所
<介護保険外サービス例>
- 家事支援サービス
- 配食サービス
- 外出支援サービス
- 安否確認サービス
- 高齢者サロン
- 有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅など
育児・介護休業法改正案により、仕事と介護の両立支援制度が強化
介護離職の防止を強化するため、仕事と介護の両立支援制度を強化することを盛り込んだ育児・介護休業法(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)の改正案が成立しました。それにより、2025年4月1日から、下記の措置を行うことが事業主の義務となっています。
介護の両立支援制度を利用しやすい雇用環境の整備
仕事と介護の両立支援制度を十分に活用できないまま従業員が離職することのないよう、事業主は制度を利用しやすい環境を整備することが必要です。
具体的には、下記のいずれかの措置を講じる義務があります。できれば、複数の措置を行うことが望ましいでしょう。
<介護の両立支援制度を利用するために事業主が行うべき措置>
- 介護休業・介護両立支援制度などに関する研修を実施する
- 介護休業・介護両立支援制度などに関する相談体制を整備する(相談窓口設置)
- 従業員が介護休業を取得したり介護両立支援制度を利用したりする際の、事例の収集・提供を行う
- 従業員に対して、介護休業・介護両立支援制度などの利用促進に関する方針を周知する
従業員に対する個別の周知・意向確認の措置
介護に直面したことを申し出た従業員に対して、事業主は介護休業制度などについて周知したり、制度の利用意向を確認したりする必要があります。
具体的な周知事項は下記のとおりです。面談や書面、メールなどで行いましょう。
< 介護をしている従業員に対する周知事項>
- 介護休業に関する制度や介護両立支援制度などについて
- 介護休業や介護両立支援制度などを利用する際の申出先
- 介護休業給付金に関すること
介護に直面する前の段階での情報提供
介護に直面する前の段階で、従業員が介護の制度について深く知ることはとても重要です。
事業主は下記のいずれかの期間において、制度や利用する際の申出先、給付金などについて情報を提供する必要があります。
<介護にまつわる情報を従業員に提供すべき期間>
- 従業員が40歳に達する日(誕生日前日)の属する年度(1年間)
- 従業員が40歳に達した日の翌日(誕生日)から1年間
テレワークの推進
今回の法改正では、テレワークの導入が事業主の努力義務として明示されました。2025年4月1日以降は、家族を介護する従業員がテレワークを選択できるよう、制度と環境を整備することが求められます。
テレワークにフレックス制度や時短制度を組み合わせれば、勤務時間をうまくコントロールして通院の付き添いや食事介助、ケアマネージャーとの話し合いなどに時間を使うことができるでしょう。
労使協定の対象範囲の変更
介護休暇に関する労使協定の対象範囲にも変更があります。これまで、勤続6ヵ月未満の労働者は、労使協定にもとづいて介護休暇の取得対象から除外されていました。
しかし、今回の改正でこの除外規定も廃止となり、自社で雇用する全従業員が勤続年数にかかわらず介護休暇を取得できるようになります。
【参照】厚生労働省「介護休業制度」|厚労省
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/
企業による仕事と介護の両立推進の事例
最後に、仕事と介護の両立推進に成功している企業の事例を紹介します。各社が具体的にどのような取り組みをしているか、確認しておきましょう。
EY Japan:在宅勤務を基本とし、介護離職から従業員を守る
大手会計事務所のEY Japanは、自宅だけでなく、介護のために立ち寄る親の家でも在宅勤務を可能とする柔軟性の高い働き方を支援。従業員向けに介護セミナーを実施し、事後アンケートからニーズを拾い上げて必要な制度を探っています。
【参照】家庭と仕事の両立支援ポータルサイト「事例11:EY Japan」|東京都産業労働局(2020年)
https://www.katei-ryouritsu.metro.tokyo.lg.jp/kaigo/jinji-4/j-11/
コマツ:外部の専門家を招いた介護個別相談
建設機械などの大手メーカーであるコマツは、介護の悩みを抱える従業員が増えてきた2018年に「介護個別相談会」を立ち上げました。以降、介護体制の整備から個々に応じたサポートを実施し、月2回の相談会では、従業員が介護に関する悩みを抱え込まないよう支援しています。
【参照】家庭と仕事の両立支援ポータルサイト「事例12:コマツ(株式会社小松製作所)」|東京都産業労働局(2021年)
https://www.katei-ryouritsu.metro.tokyo.lg.jp/kaigo/jinji-4/j-12/index.html
ビジネスケアラーの両立支援は、企業の喫緊の課題
ビジネスケアラーが仕事と介護を両立するには、従業員の生活の変化に応じた企業のサポートが欠かせません。組織の大切な人的資本を守るため、仕事と介護の両立支援の障壁となる自社の課題は早急に洗い出し、その対策も検討しましょう。
「マイナビ健康経営」は、人と組織の「ウェルネス(健康)」をさまざまなサービスでサポートしています。従業員の心身の健康向上をお考えの際には、お気軽に悩みをお聞かせください。
また、健康経営推進の検討をしている方や、ビジネスケアラーへの支援を検討している方などは、健康経営における講師の紹介・斡旋サービスをご提供している「Bring.」をご利用ください。
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