用語集

アブセンティーイズム

読み:あぶせんてぃーずむ(あぶせんてぃーいずむ)

アブセンティーイズムとは、従業員が会社を病欠・病気休業している状態を指します。ただし、状態そのものよりも、病欠や休業による労働生産性の損失とあわせて語られることが一般的です。病欠・病気休業により、本来出社して提供されるはずであった労働力が提供されなくなった分を「コスト(損失)」として考えます。薬剤や診療などにかかる通常の医療費(直接費用)と比較して、このようなコストは間接費用とも呼ばれます。欧米の経済界では、従業員の健康コストを医療費(直接費用)だけで考えるのではなく、アブセンティーイズムやプレゼンティーイズム(出勤しているものの、健康問題によって業務の能率が落ちている状態)などの間接費用も含めて考え、全体最適化すべきという認識が広がっています。これは、近年日本でも普及拡大しつつある「健康経営」の基盤となる考え方でもあります。

アブセンティーイズムによる損失(健康コスト)の算出は「1年間の病欠・休業日数×賃金」が基本です。ただし、算出するときに有給休暇を「病欠・休業日数」に含めるかどうかについて、明確な基準はないようです。従業員が任意の目的で取得できる有給休暇は、たとえ取得理由が健康問題によるものであっても、その理由を企業側が把握するのは難しい場合があります。そのため、有給休暇を含めないで算出する場合は、実態よりも「病欠・休業日数」が少なくなり、アブセンティーイズムが過少評価されてしまう懸念があります。

関連用語

プレゼンティーイズム

用語集

2022-06-30

プレゼンティーズムの定義にはいくつかありますが、厚生労働省は「従業員が職場に出勤はしているものの、何らかの健康問題によって業務の能率が落ちている状況」としています。

ウェルビーイング

用語集

2022-06-30

ウェルビーイングに明確な定義はありませんが、厚生労働省は「個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念」としています。

健康経営

用語集

2022-03-10

「健康経営」とは、企業などが従業員の健康保持・増進の取組は、将来的に収益性等を高める投資であるとの考えの下、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践することです。

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