用語集

育児・介護休業法

読み:いくじ・かいごきゅうぎょうほう

育児・介護休業法は、日本で働く人が育児や介護の責任を担いながらも、仕事との両立を図るために制定された法律です。育児や介護を理由に退職せざるをえないという状況を改善するために、育児休業と介護休業の2つの休業制度が設けられています。
育児休業と介護休業の概要は下記のとおりです。

 

<育児休業の概要>

  • 制度内容:子供が1歳(特定の条件下では最長2歳)になるまで取得できる休業制度。
     
  • 対象:ほとんどの労働者が対象であり、非正規雇用の人も条件を満たせば取得可能。
     
  • 取得条件:子供が1歳未満であること(延長により最長2歳まで取得可能)。
     
  • 休業手当:休業期間中は一定要件を満たせば雇用保険から育児休業給付金が支給。給付額は通常給与の一定割合となる。

 

<介護休業の概要>

  • 制度内容:家族の介護が必要な場合、介護対象者1人につき通算93日まで取得できる休業制度。
     
  • 対象:ほとんどの労働者が対象で、非正規雇用の人も条件を満たせば取得可能。
     
  • 取得条件:介護対象者は、配偶者、またはそのほかの家族(親、子、配偶者の親など)で、対象者が要介護状態にあること。
     
  • 休業手当:介護休業期間中は無給が一般的であるものの、一定要件を満たせば雇用保険から介護休業給付金が支給。

【参照】

 

 <監修者>
丁海煌(ちょん・へふぁん)/1988年4月3日生まれ。弁護士/弁護士法人オルビス所属/弁護士登録後、一般民事事件、家事事件、刑事事件等の多種多様な訴訟業務に携わる。2020年からは韓国ソウルの大手ローファームにて、日韓企業間のM&Aや契約書諮問、人事労務に携わり、2022年2月に日本帰国。現在、韓国での知見を活かし、日本企業の韓国進出や韓国企業の日本進出のリーガルサポートや、企業の人事労務問題などを手掛けている。

関連用語

ワーク・ライフ・バランス

用語集

2024-04-24

ワーク・ライフ・バランスとは、日本語で「仕事と生活の調和」を意味する言葉です。仕事と生活のふたつが共存し、充実するように働き方を見直す考え方です。

働き方改革

用語集

2024-03-29

働き方改革は、政府が推進している取り組みであり、すべての労働者が能力を十分に発揮できるような、柔軟な働き方を自分で選べる労働環境の浸透を目指しています。

女性活躍推進

用語集

2023-12-28

女性活躍推進とは、社会において女性の個性と能力を発揮し、働きやすい・活躍しやすい場を実現する施策のことです。

ヘルシーカンパニー

用語集

2023-11-10

ヘルシーカンパニーとは、1980年代に米国の経営心理学者ロバート・H・ローゼン氏によって提唱された「健康な従業員こそが収益性の高い企業を作る」という考え方です。

くるみんマーク認定

用語集

2023-01-12

「くるみんマーク認定」とは、「子育てサポート企業」として厚生労働大臣から認定された証です。

健康経営

用語集

2022-03-10

「健康経営」とは、企業などが従業員の健康保持・増進の取組は、将来的に収益性等を高める投資であるとの考えの下、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践することです。

「育児・介護休業法」に関する記事

【セミナー開催】社労士さんと答えます!4月改正 仕事と介護の両立支援 義務化3項目 本音と取り組み方

2025-03-21

社労士であり、ご自身が経営者として両立支援をはじめ人への投資を惜しまず取り組まれている米田先生をお迎えして、セミナーを開催いたします。社労士の視点と経営者視点から取り組む意義や意味、施策のメリットや実施方法を教えていただきます。

【セミナー開催】成功事例から学ぶ 仕事と介護の両立支援 よくある課題と推進のヒント【開催終了】

2025-01-10

2025年4月施行の育児・介護休業法の義務対応に追われている企業さまも多いのではないでしょうか。これまで社会背景や人材確保の観点、規制等から必要性と早めの対応・対策がポイントである旨をお伝えしてきました。

「転換期」にある日本の介護を応援する、仕事と介護の両立支援パックの中身とは?

2024-12-26

日本の大きな社会課題として注目を集める、ビジネスケアラーの問題。2025年度に改正育児・介護休業法が施行されることを考えても、対策を講じるための時間的猶予はそれほど残されていないと言えるでしょう。しかし、「何とかしなければ」と考えていても、具体的な方針が定まってない企業はまだまだ多いようです。ビジネスケアラーやその予備軍を対象にした企業向けサービスなどを展開する株式会社チェンジウェーブグループの大隅聖子さん(代表取締役副社長 COO)に、ビジネスケアラー対策の勘所について伺いました。

【セミナー開催】企業は何をどこまでやるべきか!?急な休み・急な辞職を低減するには【開催終了】

2024-12-04

来春の育児介護休業法に向けて、各企業で対応を検討されていることではないでしょうか。一方で、人事・総務のみなさんの業務は多岐に渡り、何らかの社内問題、人にまつわる問題解決に日々追われていることと思います。

「そろそろ親が心配……」に手を差し伸べる、さりげない見守りサービスとは?

2024-08-05

高齢者見守りサービス「NiSUMU CARE(ニスムケア)」を展開する株式会社Secualで代表取締役CEOを務める菊池正和さんに、さりげない見守りサービスの意義やビジネスケアラーのニーズ、今の時代だからこそ求められる福利厚生の在り方などについて伺いました。