女性活躍推進とは、社会において女性の個性と能力を発揮し、働きやすい・活躍しやすい場を実現する施策のことです。社会全体で女性の活躍の場を作ることは、多様性を生み出し企業の持続的な成長および日本経済の発展につながるとされています。
女性の活躍を推進する背景には「出産や育児を理由に一度職場から離れた女性の復帰が難しい」「管理職に就く女性の水準が男性と比べて低い」など、女性の能力が十分に発揮できていないことのほか、少子高齢化による就業者数の減少が将来的に深刻化することが挙げられます。
こうしたことから、国、地方公共団体、民間事業主(一般事業主)の女性の活躍推進に関する責務等を定めた「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」が2016年4月から全面施行されました。2019年5月には改正女性活躍推進法が成立し、改正省令等とともに2022年4月から全面施行されました。
なお、女性活躍推進法における行動計画の策定・届出を行った事業主は、女性の活躍に関する取り組みの実施状況が優良であった場合など、一定の要件を満たすと「えるぼし認定」を取得することができます。認定を受けた事業主は、厚生労働大臣が定める認定マークを、商品や広告、名刺、求人票などに使用でき、女性の活躍を推進している企業であることをPRすることが可能です。
【参照】
<監修者> 丁海煌(ちょん・へふぁん)/1988年4月3日生まれ。弁護士/弁護士法人オルビス所属/弁護士登録後、一般民事事件、家事事件、刑事事件等の多種多様な訴訟業務に携わる。2020年からは韓国ソウルの大手ローファームにて、日韓企業間のM&Aや契約書諮問、人事労務に携わり、2022年2月に日本帰国。現在、韓国での知見を活かし、日本企業の韓国進出や韓国企業の日本進出のリーガルサポートや、企業の人事労務問題などを手掛けている。 |
「えるぼし認定」は、2016年に施行された女性活躍推進法にもとづき、女性活躍に関する取り組みの実施状況が優良であるなどの要件を満たした企業が申請すると、厚生労働省から受けられる認定です。
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